WAZA TUBE AMP EXPANDER

ロード・ボックスの概念を覆す、
革新的なソリューション

真空管アンプに
新たな可能性を

真空管を使用した電気回路は、半導体をはじめとする小型デバイスの登場により何十年も前に姿を消しましたが、今もなお、世界中のギタリスト達は、この真空管を用いたアンプに魅了され続けています。そして我々BOSSも、ピッキングに対して素直に応えてくれる、表現力豊かなアンプで演奏するあの喜びを、決して忘れることはありません。

BOSS WAZA Tube Amp Expanderは、真空管アンプと融合することにより、ライブ・パフォーマンスやレコーディングにおいて、新たな可能性をもたらす画期的なロード・ボックスです。コンパクトな筐体には、ギタープレイヤーが必要とする機能を多数搭載、これまで、実現するには高価な機材を複数組み合わせる必要があった様々なアプリケーションを、シンプルなセットアップで実現できるようになりました。お気に入りの真空管アンプから奏でられるベストなアンプ・サウンドを、あらゆる場所で再現できる、ギタリストにとって夢のような時代が始まります。

可変式の「リアクティブ・ロード」と呼ばれる部分は、いわば、WAZA Tube Amp Expanderの心臓部です。BOSSの長年にわたり蓄積されたノウハウと最新技術を礎に、アナログ回路で設計されたこのリアクティブ・ロード部は、真空管アンプに新たな可能性をもたらします。シームレスに音量をコントロールする100ワットのパワー・アンプ、高品位な内蔵エフェクト、DI出力などを搭載し、ステージでもスタジオでも、真空管アンプを愛するプレイヤーの強力なシステムとして威力を発揮します。何よりも重要なのは、WAZA Tube Amp Expanderは真空管アンプのトーンやフィーリングを一切変化させることなく、これらの高い機能性と最高の音質を両立していることなのです。

本体の詳しい説明に入る前に、まずはロード・ボックスの役割、そして、ロード・ボックスとアンプ/スピーカーとの相互作用がトーンやフィーリングにあたえる影響について解説します。そのうえでWAZA Tube Amp Expanderの機能それぞれにスポットをあて、お気に入りの真空管アンプに組み込まれたイメージとその可能性・拡張性について詳しくご案内します。

ロード・ボックスとは— クランクアップ・サウンドを操る

エレキギターとクランク・アップされた真空管アンプのコンビネーションから生まれるトーンは、ギタリストにとって至福のサウンドです。真空管アンプの多くは、大音量で鳴らされた時にこそ、最高のサウンド・パフォーマンスを発揮します。

しかし、この理想的なサウンドを得るためにはアンプの音量を上げる必要があり、多くの環境において実用的ではなく、耳にも大きな負荷がかかってしまいます。この問題を解決すべく生まれたのが、ロード・ボックスとアッテネーターです。

ロード・ボックスは、アンプのスピーカー・アウトと接続することで疑似的にスピーカーに接続している状態を再現することができ、この状態でドライブさせた真空管アンプのサウンドをPA/レコーディング機器などへライン出力する機材です。一部のロード・ボックスはスピーカーへの出力端子も備えており、ライン出力と同時にスピーカー・キャビネットを鳴らすこともできます。
アッテネーターはロード・ボックスの一種で、アンプとスピーカーの間に接続し、パワー・アンプの後段で音量をコントロールする役割を果たします。

一般的に、ロード・ボックスやアッテネーターには大きく分けて2つのタイプが存在します。 ノン・リアクティブ・ロード(レジスティブ・ロード/抵抗負荷)
このタイプは抵抗を用いて真空管アンプの出力を落とします。しかしアンプ回路や出力トランスとの複雑な相互作用にまで影響を及ぼしてしまうため、本来のサウンド・キャラクターを保つことが難しく、ボリュームを下げれば下げるほどトーンやフィーリングに意図せぬ変化が生じてしまう傾向があります。

リアクティブ・ロード(誘導負荷)
このタイプは前者より複雑な回路を用い、アンプ回路や出力トランスとスピーカーの間に通常生じる相互作用を疑似的に再現します。このためアンプの動作環境はスピーカーに接続されている状態に近くなり、本来のサウンドやフィールにより近いニュアンスを再現することが可能です。

残念ながら、リアクティブ・ロードの多くは特定のスピーカーをシミュレートするため、全てのアンプに対応できるわけではありません。
例えば、リアクティブ・ロード・ボックスがオープン・バックの1x12”スピーカーをシミュレートした設計の場合、4x12”キャビネットとペアリングされるタイプのアンプヘッドとはマッチングが悪く、期待するようなトーンやレスポンスを得られないケースがあります。過去にリアクティブ・ロードによって思うような結果が得られなかった場合、このマッチングの最適化がなされていなかった可能性があります。

インピーダンス・レスポンス— 極上のサウンドとフィールの裏側にあるもの

前述の通り、アンプ回路や出力トランスとスピーカーの相互作用は非常に重要で、多くのプレイヤーが感じ取る真空管アンプのフィーリングを決定づける要素です。

プレイヤーがエレキギターを演奏する時、真空管アンプのアンプ回路や出力トランスとスピーカーは絶えず「対話」をしています。アンプからの信号を受けてスピーカーが振動する際、実はスピーカーも微量の電流をアンプへと戻し、更にその電流によってアンプの反応もまた変化します。この相互作用がプリ/パワー管の歪みと呼応することにより、まるで1つの生きもののような、アンプとスピーカーの複雑でダイナミックな動きが生まれます。この各パーツ間に発生する対話こそが、真空管アンプ特有のトーンと愛されるフィーリングを作り出している仕組みの正体です。

スピーカーはそれぞれ特有のインピーダンス特性を持っており、それらがアンプ側にもたらす作用も異なります。加えてキャビネットのタイプもこの相互作用に大きな影響を与えます。スピーカーの変更や、普段とは異なるスピーカー・キャビネットを使用した際に、その違いを実感したことがある方もいらっしゃることでしょう。スピーカーやキャビネットの変更はサウンドやフィールに多大な変化を及ぼし、まるで別のアンプをプレイしているような錯覚に陥るほどです。

BOSS 可変式アナログ・リアクティブ・ロード— あらゆるアンプとのペアリングで極上のトーンを

BOSSがTube Logicをベースに開発したWAZA Tube Amp Expanderは、リアクティブ・ロードの概念に革新を起こしました。一般的なリアクティブ・ロード・ボックスが固定値に設定されているのに対し、WAZA Tube Amp Expanderのリアクティブ・ロードはBOSS独自の回路設計により、今までにないレベルで疑似的にスピーカーへ接続された状態を再現します。出力トランスに影響を与えるスピーカーのインピーダンスをフレキシブルに設定することも可能、あらゆる真空管アンプとの接続で完璧なサウンドとフィーリングを再現することができます。また、アンプに使用するスピーカー・キャビネットの種類も4x12、1x12、4x10など多彩なラインナップが用意されており、さらにリアルなマッチングの実現が可能です。極限まで再現性を高めた結果、どのようなスピーカーと接続されていても、アンプ本来のフィールとナチュラルでインスピレーション溢れる極上のトーンを損なうことがありません。

パネル上のResonance-ZとPresence-Zのコントロールで16種類のインピーダンス設定を選択することができ、最大出力150ワットまでのあらゆる真空管アンプに対応します。幅広い設定により様々なタイプのキャビネットとスピーカーに接続された状態をシミュレートすることができます。更には通常ではあまり目にすることのないスピーカーとキャビネットとの組み合わせにも挑戦することができます。設定の推奨値は本体天面に記載されており、いつでも即座に確認することが可能です。

理想のセッティングができたら、あとは思い切り演奏を楽しみましょう。内蔵のエフェクトなど様々な機能を活用しながら、スピーカーへ、ダイレクト・アウトへ、USB出力へ、もしくはその全て同時に、理想のトーンを一切妥協することなく、あらゆる場面への適応が可能になります。

Reactive Load 推奨セッティング

R-FIER STACK

R-FIER STACK

MESA/Boogie
DUAL/TRIPLE RECTIFIER + 412 Recto

CAB / SPEAKER TYPE

4 x 12” Closed
Celestion Vintage 30

REACTIVE LOAD

HIGH GAIN STACK

HIGH GAIN STACK

FRIEDMAN
BE-50/100 + 412 CABINET

CAB / SPEAKER TYPE

4 x 12” Closed
Celestion Vintage 30 + Greenback

REACTIVE LOAD

BRIT STACK

BRIT STACK

Marshall
JCM 800 + 1960B

CAB / SPEAKER TYPE

4 x 12” Closed
Celestion G12T-75

REACTIVE LOAD

CLASSIC STACK

CLASSIC STACK

Marshall
1987 + 1960BX

CAB / SPEAKER TYPE

4 x 12” Closed
Celestion Greenback

REACTIVE LOAD

SUPER COMBO

SUPER COMBO

Fender Super Reverb

CAB / SPEAKER TYPE

4 x 10” Open Back
CTS Alnico Magnet

REACTIVE LOAD

TWEED COMBO

TWEED COMBO

Fender Bassman

CAB / SPEAKER TYPE

4 x 10” Open Back
Jensen P10R

REACTIVE LOAD

DIAMOND AMP

DIAMOND AMP

VOX AC30

CAB / SPEAKER TYPE

2 x 12” Open Back
Celestion Greenback

REACTIVE LOAD

TWEED DELUXE

TWEED DELUXE

Fender Tweed Deluxe

CAB / SPEAKER TYPE

1 x 12” Open Back
Jensen P12Q

REACTIVE LOAD

DELUXE COMBO

DELUXE COMBO

Fender Deluxe Reverb

CAB / SPEAKER TYPE

1 x 12” Open Back
Jensen C12K

REACTIVE LOAD

MINI COMBO

MINI COMBO

Fender Champ

CAB / SPEAKER TYPE

1 x 8” Open Back
 

REACTIVE LOAD

  • 文中記載の会社名および製品名などは、各社の登録商標または商標です。
  • 本ページではDSP技術によってエミュレートされたサウンドを適切に表現するために、各社の会社名および製品名などを使用しています。

シームレスな音量コントロールが可能な
パワーアンプ・セクション

WAZA Tube Amp Expanderのもう1つの重要な機能に、従来のパッシブ設計によるアッテネーターでは成し得なかったアクティブなボリューム・コントロールがあります。パッシブ設計のアッテネーターは段階的に音量が落ちるため設定による差が激しく、リニアなボリューム設定が困難でした。また音量を下げれば下げるほどスピーカーへ送られる電流が抵抗によって制限されるため、トーンやフィーリングへ悪影響が出てしまうという問題も抱えています。

WAZA Tube Amp Expanderは、真空管アンプの自然なトーンとフィーリングを一切損なわない設計となっています。まず、リアクティブ・ロードによってアンプからの入力信号を最適化し、100ワットのパワーアンプ・セクションへと送られ、スピーカー・アウトから最大2基のスピーカーを鳴らすことができます。ディスクリート・アナログ回路設計のパワー・アンプにより、これまでのアッテネーターでは困難だった、音質変化のない、無段階でスムーズな音量調節を可能にしています。ステージ、スタジオ、自宅など、あらゆる環境で真空管アンプの極上サウンドを維持したまま、直感的に最適な音量へと調整することができます。

ステージや自宅において、アンプの音量を最適化するアッテネーターとしての使用が最も一般的であると考えますが、実はその逆もまた非常に有効です。ライブ・ステージ等において十分な音量を得ることが難しい低出力のアンプでも、WAZA Tube Amp Expanderを使うことで、十分な音量にまで持ち上げることが可能になります。尚、この場合、WAZA Tube Amp Expanderの100ワット出力に耐えうるスピーカーをご使用いただくことが必要になります。

高品位エフェクトと豊富な入出力

WAZA Tube Amp Expanderは、その可変式のリアクティブ・ロードと内蔵パワー・アンプに加え、チャンネル・スイッチングや多くのビンテージ・アンプには備わっていないマスター・ボリューム、エフェクト・ループなど、現代的な機能や拡張性を持たせることができます。また、32ビットAD/DA、32ビット浮動小数点処理、96 kHzサンプリング・レートの強力なDSPを搭載しています。WAZA Tube Amp Expanderはスタジオ向けハイエンド音響機器に匹敵するサウンド・クオリティを実現しています。

加えて高品位のBOSSのリバーブとディレイも搭載。音作りにおいて、アンプのキャラクターを最大限に活かせるよう、これらのエフェクトはアンプの後段に設置されています。複数利用可能なEQは、基本となるトーンの調整やソロ・ブーストとしても利用することができます。更にはコンプレッサーも内蔵しており、艶やかなサウンドへと磨きをかけられます。外部エフェクト・ループを使用すれば、お気に入りのエフェクターをルーティングに組み込むことができ、またそのレベルや、シリーズ/パラレル接続も設定することが可能です。また、多チャンネル・アンプのスイッチングを可能にするアンプ・コントロール端子、さらに外部MIDI機器との接続を可能にするMIDIアウトも搭載しています。

ノイズに強いバランス方式のモノラルとステレオのライン出力は、キャビネット/マイクシミュレーションとIRデータ用のスロットを備え、PAミキサーやステージ・モニター、レコーディング機器などを対象としたダイレクト出力を実現しています。22種類のキャビネット・シミュレーションには、それぞれ9種類のマイクと5種類のルーム・マイク設定を選択できます。また、IRデータ取り込み用に32個のスロットを装備。もちろん必要に応じて解除することもできます。

Cab Simulation タイプ

CAB TYPE EXPLANATION
4x12” STANDARD スタンダードな12 インチ・スピーカーを4個搭載したクローズド・バック・キャビネット。
4x12” R-FIER Celestion Vintage 30 (12インチ)を4個搭載したMesa/Boogie Recto キャビネット(クローズド・バック)。
4x12” BRIT STACK Celestion G12T-75 スピーカー(12インチ)を4個搭載したMarshall 1960Bキャビネット(クローズド・バック)。
4x12” CLASSIC STACK Celestion Greenback スピーカー(12インチ)を4個搭載したMarshall 1960Bキャビネット(クローズド・バック)。
4x12” GREEN / V30 Celestion Greenback とVintage 30(12インチ)を2個ずつ搭載したFRIEDMAN 412キャビネット(クローズド・バック)。
4x12” for FOH スタンダードな12 インチ・スピーカーを4個搭載したクローズド・バック・キャビネットでFOHへ使うミックスに適した抜けのよいサウンド。
4x10” STANDARD スタンダードな10 インチ・スピーカーを4個搭載したオープン・バック・キャビネット。
4x10” SUPER COMBO Fender Super Reverb のキャビネット・サウンド。CTS アルニコ・スピーカー(10インチ)が4個搭載されたオープン・バック・キャビネット。
4x10” TWEED COMBO Fender Bassman のキャビネット・サウンド。Jensen P10R (10インチ) スピーカーが4個搭載されたオープン・バック・キャビネット。
4x10” for FOH スタンダードな10 インチ・スピーカーを4個搭載したオープン・バック・キャビネットでFOHへ使うミックスに適した抜けのよいサウンド。
2x12” STANDARD スタンダードな12 インチ・スピーカーを2個搭載したオープン・バック・キャビネット。
2x12” DIAMOND AMP VOX AC30 のキャビネット・サウンド。Celestion Greenback スピーカー(12インチ)を2個搭載したオープン・バック・キャビネット。
2x12” for FOH スタンダードな12 インチ・スピーカーを2個搭載したオープン・バック・キャビネットでFOHへ使うミックスに適した抜けのよいサウンド。
1x12” STANDARD スタンダードな12 インチ・スピーカーを1個搭載したオープン・バック・キャビネット。
1x12” TWEED DELUXE Fender Tweed Deluxe のキャビネット・サウンド。Jensen P12Qスピーカー(12インチ)を1個搭載したオープン・バック・キャビネット。
1x12” DELUXE COMBO Fender Deluxe Reverb のキャビネット・サウンド。Jensen C12Kスピーカー(12インチ)を1個搭載したオープン・バック・キャビネット。
1x12” for FOH スタンダードな12 インチ・スピーカーを1個搭載したオープン・バック・キャビネットでFOHへ使うミックスに適した抜けのよいサウンド。
1x10” STANDARD スタンダードな10 インチ・スピーカーを1個搭載したオープン・バック・キャビネット。
1x10” for FOH スタンダードな10 インチ・スピーカーを1個搭載したオープン・バック・キャビネットでFOHへ使うミックスに適した抜けのよいサウンド。
1x8” STANDARD スタンダードな8 インチ・スピーカーを1個搭載したオープン・バック・キャビネット。
1x8” MINI COMBO Fender Champ のキャビネット・サウンド。
1x8” for FOH スタンダードな8 インチ・スピーカーを1個搭載したオープン・バック・キャビネットでFOHへ使うミックスに適した抜けのよいサウンド。
USER 1~32 専用ツールを使って32個のIR データ(Impulse Response)を読み込むことができるスロット。

Microphone タイプ

MIC TYPE EXPLANATION
DYN57 Shure のSM57 をモデリングしています。一般的な楽器用ダイナミック・マイクです。ギター・アンプに最適です。
DYN421 SENNHEISER のMD 421 をモデリングしています。低域の伸びたダイナミック・マイクです。
CND451 AKG のC451B をモデリングしています。楽器用スモール・コンデンサー・マイクです。
CND87 Neumann のU 87 をモデリングしています。フラットな特性のコンデンサー・マイクです。
RBN121 RoyerのR-121をモデリングしています。ギター・アンプのマイキングで好まれる、ナチュラルで温かみのあるサウンドのリボン・マイクです。
BLEND A Shure SM57とRoyer R-121をブレンドしたサウンドをモデリングしています。SM57のレベルを高めにミックスしています。
BLEND B Shure SM57とRoyer R-121をブレンドしたサウンドをモデリングしています。両マイクのレベルを等しくミックスしています。
BLEND C Shure SM57とRoyer R-121をブレンドしたサウンドをモデリングしています。R-121のレベルを高めにミックスしています。
FLAT 完全にフラットな特性のマイクをシミュレーションします。スピーカーから出てきた音を直接(その場で)聴いているのに近いイメージの音を得られるようになります。

Room Microphone タイプ

ROOM MIC TYPE EXPLANATION
ANECHOIC 部屋の反射音をミックスしません。
SMALL ROOM 小規模スタジオの部屋の反射音をミックスします。
MID ROOM A 中規模スタジオの部屋の反射音をミックスします。
MID ROOM B 中規模スタジオの部屋の反射音をミックスします。MID ROOM Aよりもミックス・レベルが高く設定されています。
BIG ROOM 大規模スタジオの部屋の反射音をミックスします。
  • 文中記載の会社名および製品名などは、各社の登録商標または商標です。
  • 本ページではDSP技術によってエミュレートされたサウンドを適切に表現するために、各社の会社名および製品名などを使用しています。

またUSB端子の搭載によりDAWレコーディング用のオーディオ・インターフェイスとしても使うことができます。ヘッドフォン端子も搭載しており、時間や場所に制約されることなく、普段通りのアンプ・サウンドでの練習が可能になります。ところで、自宅でスピーカーを鳴らす場合には音量を下げることが多いと思われますが、実は私たちの聴覚は音量が小さくなるにつれて、高音域や低音域を感知しづらくなることが科学的に証明されています。ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、これはフレッチャー・マンソン曲線といわれる聴覚特性のデータで示されております。WAZA Tube Amp Expanderは、スピーカー・アウトからの音量が小さくなるにつれて聴こえづらくなる高音域と低音域を独自方式で補い、小音量でも大音量と同じサウンド感を実現する機能も選択することが可能です。

Mac/Windows OS対応の専用エディターを使えばより詳細な設定が可能です。エフェクト、アンプ・コントロール、MIDI、キャビネット・シミュレーターなど、それぞれのパラメーターを全て本体の「RIG」と呼ばれるプリセットに保存可能。またRIGは10個まで保存でき、ライブ中でも簡単に設定を切替えることができます。リバーブなどのノブを変更した場合もパネル上のボタン1つで素早く保存が可能です。別売りのフット・コントローラーGA-FCや、BOSS ES-8/ES-5 Effects Switching System、GT-1000 Multi Effects ProcessorなどとMIDI接続すれば、WAZA Tube Amp Expanderの様々な設定やパラメーターのリアルタイム操作が可能となります。

WAZA Tube Amp Expanderは、アンプの上に設置することを考えた設計になっておりますが、付属のブラケットによりラックマウントも可能です。ツアーやスタジオの常設機器としても運用が可能です。尚、ラックマウントの場合は、上下に1Uずつの空冷スペースを設けていただくようお願いいたします。(本体含めて4Uサイズが必要となります。)

使用例

ライブ・パフォーマンス

WAZA Tube Amp Expanderによりライブ用セットアップに様々な可能性をもたらすことができます。

  • アンプの理想的なトーンを保ったまま、最適な音量に調整
  • 最大2台の外部スピーカー・キャビネットへの接続が可能
  • エフェクトやEQなど様々なパラメーターをRIGに保存
  • エフェクト・ループへの接続により、外部エフェクトの使用が可能
  • アンプ・コントロール端子からのアンプのチャンネル切り替え
  • MIDI対応のエフェクターや機器にMIDIプログラム/コントロール信号を送信
  • GA-FCフット・コントローラーやその他MIDI対応機器を使いエフェクトや音量をリアルタイム・コントロール
  • バランスXLRライン出力を使い、PAミキサーに直接ギター・サウンドを出力可能

スタジオ・レコーディング

WAZA Tube Amp Expanderは、音量の制約に縛られることなくベストな真空管アンプのサウンドをレコーディング・システムへ出力できます。

  • 極上のクランク・アップ・トーンを、適切な音量で演奏、レコーディング
  • 22種類のキャビネット・シミュレーション、もしくはIRデータを使ったレコーディング
  • スピーカーを実際にマイキングした音と、キャビネット・シミュレーションされたサウンド両方をパラレル・レコーディングしておく事により、ミックスの際の選択肢が増加
  • マイク/キャビネット・シミュレーションまたはスピーカーIR利用時にResonance-ZとPresence-Zコントロールを使い最適なキャビネット・レスポンスを設定可能
  • 内蔵のステレオ・ディレイとリバーブをかけたサウンドを、ステレオ・ライン・アウトまたはUSBアウトからダイレクト・レコーディング

Introduction Movie

あらゆるシーンで活躍する
真空管アンプのパートナー

WAZA Tube Amp Expanderはクラシックな真空管アンプのサウンドと現代的な機能の融合により、ギターアンプに新たな選択肢を与えることができます。最小限の筐体に最大限の機能性と操作性を凝縮。自宅、ステージ、スタジオ、場所を選ばずセットアップに組み込む事が可能です。

WAZA Tube Amp Expanderご利用上の注意点

WAZA Tube Amp Expanderは最大150ワットの真空管アンプの接続まで対応しておりますが、お客様の大切な真空管アンプをダメージや故障から守るために以下の点にご注意ください。

真空管アンプは使い方を誤ると、真空管や他の部品に大きなダメージを与え、故障する可能性があります。また本製品は小さな音で本格的な真空管アンプ・サウンドを楽しめるため、お使いの際に、真空管アンプに過大な負荷をかけていることに気づかない可能性があります。使用時は以下の注意事項を必ずご確認ください。

  • 他の機器と接続する/接続をはずすときは、すべての機器の電源を必ずお切りください。
  • 真空管アンプのスピーカー出力端子に何も接続しない状態では、絶対に電源を入れないでください。
  • 真空管アンプのスピーカー出力端子は絶対にショートさせないでください。
  • 真空管アンプのボリュームを上げすぎると真空管アンプが故障する可能性があります。お客様の真空管アンプに合った適切なボリューム設定で使用してください。
  • 真空管アンプの出力インピーダンスに合わせて、本機のリア・パネルのインピーダンス・スイッチを適切に設定してください。
  • 真空管アンプの取扱説明書や仕様に従って使用してください。

その他の詳細は、本機の取扱説明書をご覧ください。