Tube Logicが実現する次世代のギター・アンプ
“Tube Logic”は、さまざまな要素が複雑に相互作用して生み出される真空管アンプのサウンド、フィーリング、そしてレスポンスを徹底的に追求し、完成しました。また、安定性、軽量、メンテナンス・フリーといった現代のミュージシャンにとって不可欠な利便性も向上。さらに、専用エディターの使用により、従来の真空管アンプでは容易ではなかった回路深部の調整まで簡単に行えます。Nextoneは代表的な真空管アンプのサウンドやフィーリングを完全に再現するだけでなく、プレイヤーのスタイルや好みに合わせ一切妥協することないレベルまでのカスタマイズを可能にします。
瞬時にパワーアンプ・タイプを変更
真空管アンプにおいて、プリアンプは音作りに重要な役割を果たします。フィーリングやキャラクターなど、サウンドの方向性を決定付けるのは、パワーアンプです。まれにパワー管のタイプを好みに応じて変更できるモデルもありますが、多くのアンプは一種類の真空管タイプのみを採用しています。また、真空管の交換は専門のエンジニアによるメンテナンスが必要となり、時間もコストもかかります。従来、さまざまなパワーアンプのキャラクターを使い分けるためには、複数のアンプを準備するのが常識でした。その常識を覆すのがNextoneです。
Nextoneでは、アナログのクラスABパワーアンプ・セクションで、アメリカン・サウンドを代表する6V6と6L6、そしてブリティッシュ・サウンドを象徴するEL84とEL34の4種類からパワーアンプ・タイプを選択することができます。しかもNextoneは従来のモデリング・アンプのように同じ回路上でプリセットのみを切り替える方式ではなく、実際にパワーアンプ回路自体が差し替わり、プリアンプやスピーカーの反応も変化する設計です。アンプがトータルで変貌する画期的なデザインのNextoneシリーズは、進化し続ける“Tube Logic”により、各パワーアンプ・タイプに忠実なサウンド、フィーリング、レスポンス、そしてキャラクターを実現します。
Nextoneのパワーアンプ・タイプ
• 6V6 - 多くのアメリカン・スタイルの小型アンプに搭載されており、甘く、バイト感があり、心地のいいコンプレッションが特徴です。
• 6L6 - アメリカン・スタイルの大型アンプやモダンなハイゲイン・アンプに搭載されており、抜けの良さと高いヘッドルーム、ふくよかなミッドレンジで知られています。
• EL84 - 50年代後半〜60年代前半に登場したブリティッシュ・コンボ・アンプのパワー管として有名。小音量ではクリアできらびやかなクリーン・トーン、クランク・アップすれば、深くマイルドな歪みが得られます。
• EL34 - ブリティッシュ・スタック・アンプのパワー管。暖かみのある骨太なトーンが愛されています。ロック・ディストーションといえばこのサウンド。
アンプ・ビルダーさながらのチューニング
Nextoneエディターは、演奏スタイルや、お気に入りのエフェクターと組み合わせたサウンドに、さらに磨きをかけるための洗練されたチューニング・ツールです。4種類のトーン・スタックから好みのタイプを選択、複数段のイコライザーを使用して基礎となるアンプ・トーンを構築。そしてバイアス、サグなどレスポンスに影響するパラメーターを緻密にチューニングできます。トーン・スイッチは2種類、ブースト・スイッチはコンプレッサーを含む11種類のキャラクターから選択することができます。また、99のユーザー・メモリーが用意されており、バンドやギグに合わせてNextoneのサウンドを自由にカスタマイズすることが可能です。
アンプの心臓部でこだわりのサウンドをあやつる
Nextoneエディターよりアクセスできるキャラクター・シェイプは、簡単な操作でパワーアンプのレスポンスやトーン・キャラクターを回路設計レベルまで追求して作り込むことが可能です。このパラメーターは、通常はアンプ内部のパーツの交換や回路の調整を必要とする深部までのカスタマイズであり、エンジニアが実際の真空管アンプを調整するかのようなチューニングをシンプルな操作で実現することが可能です。バイアスやサグ等、他のパラメーターとも相互に連動してサウンドや弾き心地が生まれるため、設定を変更すると音の艶や、バイト感、レスポンスの速さなど、ギタリストが大切にするフィーリングを緻密にカスタム・チューニングすることができます。ギタリスト自身がアンプ・ビルダーとなり、理想のサウンドを具現化できる、今までにない次世代のアンプです。さらに、プリアンプ・セクションのプリ/ポストのチャンネルEQによって、サウンドを微調整するだけでなく、ギターを持ち替えた際のゲインやトーン変化のバランスをとることもできます。また、パワー・コントロール最大出力時に音量不足を感じたり、クリーン・トーンを使用する際にさらにダイナミックなレスポンスが必要になったりした場合には、エクストラ・ヘッドルームをONにするだけでアンサンブルに埋もれない迫力のサウンドを実現します。
小音量でもクランク・アップさせたアンプのフィールを
真空管アンプは、パワー管がクランク・アップされた状態でベストなサウンドが得られます。しかし、そのためにはボリュームを最大近くまで上げる必要があり、バンドメンバーやPAエンジニアにとって現実的とは言えません。 “Tube Logic” をベースに設計されたNextoneシリーズなら、パワー管がクランク・アップされた際に生じるトランスやスピーカーとの複雑な相互作用を忠実に再現し、心地よいフィーリングが得られます。また、パワー・コントロール機能によりステージ、スタジオ、自宅でも、最適な音量を保ちつつ、ギタリストが愛する骨太でダイナミックなサウンドを感じられます。
エンジニア・レベルのカスタマイズ
Nextoneアンプは、クリーン/リードの2チャンネル構成に、共通の3バンドEQとプレゼンス・ノブを装備。またBOOST/TONEそれぞれのスイッチを使用すれば、歪み量と音の艶やかさを2段階で調整できます。さらにクリーン/リード両チャンネルは、ボタンを押すだけでサウンドのバリエーションを切り替えられるカスタム・モードを搭載。Nextoneエディターを使用すればて、より自分好みのサウンドとレスポンスを兼ね備えたアンプへとチューニングすることができます。
Nextoneエディターは、シンプルでわかりやすいエディター画面で、簡単にプレイ・スタイルやペダルボードに完璧にマッチするアンプへとチューニングできます。トーン・スタックはアメリカン/ブリティッシュ・タイプから選択可能。チャンネルEQやバイアス、サグをコントロールすることで、アンプのレスポンスを自分好みのサウンドと弾き心地へ調整できます。TONEスイッチは2タイプから選択可能、BOOSTスイッチは複数タイプからの選択もしくはコンプレッサーとしての設定もできます。さらにはグローバルEQでアンプ全体を最終調整できます。ユーザー・プリセットは99個まで保存でき、バンドやステージごとに個別の設定を管理することができます。
こだわりの音作りが可能な内蔵エフェクトとエフェクト・ループ
Nextoneはライブ・パフォーマンスでの汎用性が高いエフェクトとして、リバーブ、ディレイ/トレモロを内蔵しており、ディレイとトレモロは本体のパネル操作で切り替え可能です。専用エディターを使用すれば、各エフェクト・セクションのカスタマイズを行えます。ディレイ・セクションではアナログ、テープ、SDE-3000もしくはトレモロが選択可能。リバーブ・セクションではプレート、スプリング、ホールの3種類から好みのタイプをセレクトできます。それぞれのエフェクトには複数のパラメーターがあり、こだわりの音作りが可能です。また、お気に入りのエフェクターをプリアンプの後段へ接続できるようにエフェクト・ループも搭載し、シリーズ/パラレルの選択やループの挿入場所の変更など、さまざまな設定ができます。
ステージからレコーディングまであらゆるシチュエーションに対応
ケーブル1本で接続可能なGA-FCフット・コントローラー(別売り)を使えば、チャンネル選択、TONE、BOOST、エフェクト、ペダル・ボリュームなどさまざまな設定を足元でコントロールすることができます。小型のフットスイッチ “FSシリーズ”を最大3つまで接続してコントロールすることも可能です。また、PAにダイレクトに信号を送るためのライン・アウトと、自宅練習やDAWレコーディングに使えるヘッドフォン/レコーディング・アウトも装備。Nextoneエディターを使用すれば、マイキングしたキャビネットのサウンドを3種類のエア・フィールから選択可能。狙い通りのサウンドを出力できます。
外部スピーカー接続端子は、8オームに加え、16オームのキャビネット2台までの接続に対応。USB端子は、Nextone専用エディターとの接続に利用するだけでなく、DAW用のオーディオ・インターフェイスとしても機能します。さらに、マルチ・チャンネル・レコーディングにも対応し、エア・フィールでマイキングがシミュレーションされた信号と、ドライ信号を同時に出力し、後からNextoneでリアンプすることも可能です。