BOSS WLシリーズ・ワイヤレス・システム
— ケーブルに縛られた演奏に、自由を。
手軽に、素早く、プロフェッショナル・レベルのワイヤレス・サウンド。
BOSS WL-60 ワイヤレス・システムとMS-3で構築されたペダルボード。
演奏やインスピレーションの邪魔をしない。これは全ての楽器や機材に求められる必須条件です。しかし従来のワイヤレス・システムは、音質や安定性、複雑なセッティング、価格の問題から、一般のミュージシャンにとっては踏み込みにくい領域となっていました。
その常識を変えるのがBOSSのWLシリーズです。リーズナブルな価格で、手軽に、素早く、誰もがプロフェッショナル・レベルのワイヤレス・サウンドを手に入れることができるようになりました。新しく発表されたWL-30XLRを含む5機種の特徴と、演奏環境に適した選び方を見ていきましょう。
動画再生リスト:BOSS WL-Series Wireless System
ワイヤレス革命をすべてのギタリストに
初心者からプロフェッショナルにまで40年以上愛され続けているBOSS。その使いやすさ、頑丈さ、そして妥協のないサウンド・クオリティは、もちろんWLシリーズにも受け継がれています。
WLシリーズ最大の特長はスピーディーかつ確実なセッティングを誰もが手軽に行えることです。BOSS独自のワイヤレス・テクノロジーにより、一般的に複雑とされるワイヤレスの接続設定を必要とせず、環境に応じた最適なコネクションを実現します。
BOSS WLシリーズ・ワイヤレス・システム:(左から)WL-20、WL-20L、WL-50、WL-60、WL-30XLR
そしてワイヤレス・システムの大きな課題である安定性も、新たな通信方法の開発で克服。WLシリーズは自動で設定時に2.4GHz周波数帯から最も安定したチャンネルを検出します。1チャンネルあたり2つの周波数で通信するので、もし1つの周波数が不安定になった場合でも、もう1つの周波数で通信が行われ、音切れを防ぎます。
WLシリーズのコンパクトなトランスミッターは、洗練されたデザインで簡単に取り付けが可能です
優れた音質で、フィーリングまでも伝え切る
WLシリーズは音質においても躍進を遂げました。まるで高級ケーブルを使っているような音質、そしてフィーリングまで、ワイヤレスで実現しています。
BOSSの「バーチャル・ケーブル」を繋げば、クリアで抜けが良く、かつ温かみのあるギター・トーン。ノイズレスで圧縮感がなく透明感にあふれ、ダイナミック・レンジは実に110dB。ワイヤレスであること忘れさせてくれるほどのサウンド・クオリティは、今使っているケーブルよりも音質が改善したと感じるかもしれません。
さらにレイテンシーはわずか2.3ms。この数値は「1メートル離れたアンプからの音があなたに届くまでにかかる時間」以下です。つまりゼロ・レイテンシー、そう言って過言ではありません。
バンドごとワイヤレスに
従来のワイヤレス・システムはプリセットされたチャンネルからの選択が一般的でした。WLシリーズは、空いているチャンネルを自動で検知するので、誰でも簡単に最適なチャンネルを選択できます。また、1つの場所で最大14チャンネルの同時利用が可能です。周辺環境の影響で多少の制約が生じることもありますが、一般的なバンド編成であればメンバー全員がワイヤレス演奏をするのに十分なチャンネル数が確保できます。これもまた、既存のワイヤレス・システムには不可能だったWLシリーズならではの特長です。
WLシリーズには、ローランド・エアロフォン(写真左)やショルダー・キーボード、シンセサイザーなどの出力がライン・レベルの楽器や、プリアンプ内蔵のエレクトリック・アコースティック・ギターに最適なモデル(WL-20L)、またダイナミック・マイクで使用可能なモデル(WL-30XLR)まで幅広くラインナップされています。
ケーブル・トーン・シミュレーション
ケーブルはサウンドを決定する重要な要素です。パッシブ・ピックアップ(電池不要タイプ)搭載のギターやベースを使う場合、ケーブルは高音域を若干抑える働きがあります。さらにこの影響は、ケーブルが長いほど顕著にあらわれます。
多くのプレイヤーが慣れ親しんだ、ケーブルの影響による温かみのあるサウンドを再現するために、WLシリーズのうち3つのモデルは「ケーブル・トーン・シミュレーション」を搭載。BOSSは、複数の幅広く使われているケーブルの特性を調査して平均的な特徴を捉え、ワイヤレスでありながら本物のケーブルを通したサウンドになるように高音域をエンジニアリングしました。
WL-60(写真)とWL-50には、ケーブル接続時の自然な音質変化を再現する2種類のケーブル・トーン・シミュレーションを搭載しています。
長時間バッテリー駆動とオート・スリープ機能
気になるバッテリーでの駆動時間ですが、WL-20、WL-20L、WL-50で使用するトランスミッターは内蔵バッテリーで最大12時間連続利用が可能です。1時間ほど演奏が中断されている場合は自動でスリープ・モードに入りバッテリーを温存、プレイが再開すればすぐにスリープ解除されます。万が一紛失や破損してしまった場合は、WL-Tトランスミッターのみを単体で購入することも可能です。
WL-60とWL-30XLRは、単三アルカリ電池で動作可能。WL-60付属の専用トランスミッターWL-60Tは、アルカリ電池2本で最大25時間連続使用できます。万が一電池が切れても、交換すれば直ぐに演奏に復帰できます。レシーバーは2電源方式を採用しているため、時間を気にせず使用したい場合はACアダプターで電源供給、単三アルカリ電池2本を用いても最大7時間の使用が可能です。WL-30XLRのトランスミッターとレシーバーはそれぞれ単三アルカリ電池1本で最大11時間の使用を実現しています。
WLシリーズの選び方
WL-20:手軽でコンパクト
BOSS WL-20ワイヤレス・システム
エレキ・ギタリスト/ベーシストにとって最も手軽なのはWL-20。前述の「ケーブル・トーン・シミュレーション」を搭載し、慣れ親しんだクリアで温かみのあるトーンをワイヤレスで再現しています。
WL-20は楽器に差し込むトランスミッターとペダル/アンプに差し込むレシーバーの2点セットで構成されています。操作が簡単でコンパクトな仕様、エフェクター・ケースやギグ・バッグにもかさばらずに入れておけます。
充電はスマートフォンやタブレットなどに使われる汎用USBアダプター(5V/500mA以上)で可能。双方をドッキングした状態で同時に充電、もしくはそれぞれ単独で充電ができます。(WL-20/WL-20Lには充電用マイクロUSBケーブルが同梱されています。)
WL-20L:エレクトリック・アコースティック・ギターやライン・レベル楽器に
BOSS WL-20Lワイヤレス・システム(写真は同時充電やオート・ワイヤレス・コネクションのためにトランスミッターとレシーバーがドッキングされた状態)
WL-20Lは「ケーブル・トーン・シミュレーション」を搭載していないWL-20とお考えください。
エレクトリック・アコースティック・ギター、アクティブ・ピックアップ搭載のギターやベース、ショルダー・キーボードやローランドのエアロフォンのように「電源や電池を必要とする(ロー・インピーダンス)楽器」はもともとケーブルによる音質変化の影響を受けにくいため、高音域を抑えずにダイレクトなサウンドを伝えるWL-20Lが最適です。
また、パッシブ・ピックアップ(電池不要タイプ)搭載のギターやベースを使っている場合でも、高品質バッファを通したようなブライトなサウンドがお好みの場合はWL-20Lをお試しください。
WL-50:ペダルボードに
BOSS WL-50ワイヤレス・システム(写真右のようにトランスミッターがレシーバーのドッキング・ポートにぴったりと収まった状態で、充電やオート・ワイヤレス・コネクションを行います)
WL-50はBOSSコンパクト・ペダルとほぼ同じサイズで、ワイヤレス・システムをペダルボードに組み込む場合に最適です。
エフェクト・チェーンの最前段に設置し、レシーバーのアウトプットから最初のエフェクト・ペダルにつなぐだけ。また通常のギター・ケーブルの利用が必要な場合にも備えて、レシーバーにはインプット・ジャックも搭載されています。
さらにWL-50は床面設置を前提としているため、アンテナ・システムもそれに合わせて改良されています。ペダルボードがどこに置かれていても、安定した接続を維持できます。
レシーバーのドッキング・ポートにトランスミッターを接続すると、トランスミッターの充電やオート・ワイヤレス・コネクションができます。WL-20/WL-20Lと同様、接続設定は瞬時に行われます。またWL-50のケーブル・トーン・シミュレーションは、ロング/ショート/オフの3種類からの選択。ケーブルの長さによって生じる自然な音質変化を設定できるほか、オフにすることによってロー・インピーダンス楽器でも使用することができます。
レシーバーへの電源供給に別売のアダプターPSA-100Sを利用すると、他のエフェクト・ペダルへの電源供給も可能です。またストリート・ライブなどを想定して、単三アルカリ電池2本でも最大10時間稼働します。
BOSS WL-50ワイヤレス・システム(ペダルボードの最前段につなぐだけ)
WL-60:視覚的に簡単制御
WL-60では、ワイヤレス接続状況を即座に確認し、簡単に最適な接続へと調整できます。また、あらゆる楽器の接続が可能なトランスミッターを使用するため、自由かつ、安心して演奏できる環境を整えてくれます。
レシーバーの大型LCDでは、全14チャンネルの状態を即座に視認できるため、簡単な操作で最適なチャンネルを選択可能です。また、複数のバンド・メンバーがWL-60を使用する状況では、それぞれのチャンネルを簡単に素早く割り当てることも可能です。
BOSS WL-60ワイヤレス・システム(SCAN画面では、全14チャンネルの電波状況が一目で分かり、安心してチャンネル選択が行えます。また、演奏中は選択したチャンネル、信号の強さ、レシーバーのバッテリー残量などが表示されます。)
WL-50と同様、コンパクトな筐体には2種類のケーブル・トーン・シミュレーションを搭載。別売のパラレルDCコード(PCS-20A)を接続すれば、複数のBOSSコンパクト・ペダルへ同時に電源を供給することもできるため、エフェクトボードへの設置にも最適です。サイド・パネルには標準インプットも装備しており、必要に応じてギターからケーブルを直接接続することもできます。
専用トランスミッターWL-60Tは、あらゆる楽器への接続を考慮したボディパック・スタイルを採用。堅牢なクリップ部分はストラップやベルトにしっかりと固定できる構造で、激しいパフォーマンス時にも落下の心配がありません。また、上下の付け替えも可能なため、演奏の妨げにならない向きで取り付けられます。単三アルカリ電池2本で最大25時間使用可能で、万が一、電池切れが起きても即座に電池交換が可能な設計です。
BOSS WL-60T ワイヤレス・トランスミッター(楽器とトランスミッターは標準ケーブルで接続するため、様々な形状のギターやベースで使用できます。)
WL-30XLR:マイク・パフォーマンスに
WL-30XLRは、ボーカリスト、ビートボクサー、DJ、MCといったあらゆるパフォーマーにストレス・フリーな環境をもたらします。一般的なXLR端子を備えたダイナミック・マイクに対応しており、他のWLシリーズ同様、素早く簡単にセットアップが可能です。ボタン一つで14チャンネルの電波をスキャンし、安定したコネクションを実現。最大で70メートルに及ぶ伝送範囲により、ステージ上で自由に動き回ることが出来ます。また、単三アルカリ電池による長時間の連続使用が可能。充電の必要もなく、万一の電池切れも、取り替えれば即座にパフォーマンスを再開できます。
WLシリーズ比較
※電池寿命は実際の使用状態によって異なります。
完全ワイヤレス・ギター・アンプ KATANA-AIR
BOSS KATANA-AIRワイヤレス・ギター・アンプ
WLシリーズのワイヤレス・テクノロジーを搭載したKATANA-AIR。ギター・ケーブルや電源コードなど邪魔で面倒な配線が一切なく、完全ワイヤレスで自宅での演奏や仲間とのジャムセッションを可能にする画期的なアンプです。アンプ・セクションは、5種類のアンプ・タイプと50種類以上のBOSSエフェクトであらゆるジャンルを網羅し、極上のギター・トーンを手軽に楽しむことができます。さらにはスマートフォンをBluetooth®接続すれば、バッキング・トラックのストリーミング再生やBOSS Tone Studioアプリを使ったサウンドのエディットもでき、ケーブルから解放されるだけでなく表現の幅も広がります。